双極性障害と共に生きる
私は現在、双極性障害(躁うつ病)と共に生きています。
「共に生きる」という感覚です。
「私」=双極性障害ではないし、また、双極性障害を「乗り越えよう」「克服しよう」とも思っていません。
私という人間がいろいろ持っているものの1つが双極性障害であるからです。
そして、双極性障害を「乗り越えよう」「克服しよう」と思うと、双極性障害が「壁」や「障害物」のような存在になり、双極性障害は自分にとって「敵」で、それと闘う⇒勝ち負けの世界に入ってしまうと思うからです。
双極性障害は大変な病気なんじゃないかと言われることがあります。たしかに、長く付き合ってゆく必要がある病気だと私も思います。
だからこそ、双極性障害と共に自分らしい充実した人生を生きるために、できるだけ、大きく調子を崩すことのないように、日頃の生活で意識しておいたほうが良いポイントや気をつけること、折り合いをつけることや工夫することなどを自分でも考えています。
お薬
私は今、炭酸リチウムのリーマス、眠剤のデエビゴ、下剤のグーフィスを飲んでいます。2回目の入院の際、初めにバルプロ酸ナトリウムを飲んだのですが、高アンモニア血症という副作用が起きてしまい、私には合いませんでした。私にはリーマスが合いました。入院中に眠剤も何回か変わり、最終的にデエビゴなりました。下剤も入院中に何回か変わり、グーフィスになりました。
私は今のお薬がピッタリ合っていると実感しています。2004年に初めて精神科を受診して、いろいろお薬は変わってきました。やはり、自分に合ったお薬にめぐり合えることは、うれしいことです。多くの病気がそうだと思いますが、その人の成長や変化によっても、合うお薬の種類や量は変わってゆくものだと思うので、それは主治医とよく相談してゆきたいと思います。その際に、主治医に自分の気分や体調、活動量、環境などをきちんと話して伝えるようにしたいと思います。それらをきちんと主治医に伝えることで、主治医もそのときの私に合ったお薬を選択してくれる、と思うからです。そうして、自分に合ったお薬を自分でも納得して飲むことで、こころとからだの調子を保つことができて、自分らしい充実した人生を送ることにつながるのだと思います。
睡眠
双極性障害と共に生きるうえで、睡眠はとても大事だと思います。私も2回目の入院の際は、自宅でだんだんと夜寝なくなり、入院となりました。医療保護入院でした。
軽躁状態、躁状態と睡眠は、密接にリンクしていると思います。睡眠時間が短くなると軽躁状態、そして躁状態となってゆくと思います。また、躁状態になると「寝なくても大丈夫だ」と思い、ますます寝なくなり、さらに躁状態が進むのだと思います。
なので、私は今、夜10:00までには眠剤を飲んでベッドに入るようにしています。
私は2回目の入院後、自宅では基本的にお酒は飲まず、ノンアルコール晩酌をしています。「お酒は控えたい」+「晩酌はしたい=生活の楽しみ」ということで、ノンアルコール晩酌を楽しんでいます。夜寝る前の楽しみです。飲んでいて、美味しいですし、くつろげて、ホッとします。晩酌の最後に眠剤を飲んで、歯を磨いて、ベッドに入ります。
食事
1日3食、欠かさずに食べています。朝ごはんは、うどんorパン、スープ、ヨーグルト、飲み物(バナナジュースorお茶)です。うどんは冷凍うどんを電子レンジで解凍して食べますパンは菓子パンor惣菜パンです。スープは、春雨スープorカップスープです。ヨーグルトにはジャムを入れます。バナナジュースは、ミキサーで作ります。入れるのはバナナと牛乳です。お茶は冷たいほうじ茶です。
ポイントは「手間をかけすぎないこと」です。このメニューですと、私は15分~20分くらいでできます。私にはちょうど良いです。「今の自分にとって無理なく用意できるメニュー」+「栄養面を考えて良さそうなメニュー」+「自分が美味しく食べられるメニュー」ということで、このメニューにしています。「無理はしない」です。
活動量
「多すぎず、少なすぎず」を意識しています。多すぎては心身ともに疲れてしまいますし、少なすぎてもちょっと物足りない感じが残ります。
2回目の入院後、「今の自分ができること」と「自分がやりたいこと」を1つ1つやって行って、少しずつ増やしてゆきました。
退院してすぐは、自宅からの「ちょこっと散歩」「目的地を決めない散歩」をしました。歩く分数や目的地を決めずに、自宅から散歩に出発しました。歩く分数を決めて出発すると、途中でUターンして自宅に帰ってくると、「あらかじめ決めた分数を歩けなかった自分」という感覚になるからです。同じく、目的地もそうです。目的地を決めずに出発すると、かえって気が楽で、途中でUターンしても、「今日はここまで歩けた自分」という感覚になりました。「引き算よりも足し算」といった感じでしょうか。
日々生活していて、「やらなければならないこと」や「自分がやりたいこと」は、いろいろあります。
「やらなければならないこと」のうち、期限が決まっていて、それは自分では変えられないものに関しては、期限をよく意識しておきます。期限を見て、その期限までどんなスケジュールでやるか、大まかなイメージを描きます。それに沿ってやるようにしています。
私は、予定を入れる際に、「1日」+「1週間」+「1ヶ月」の3つの軸で見て、入れるようにしています。この3つの軸はどれも大事だと思っています。
とはいえ、生活していて、予定していなかったことは、いろいろと起きます。これはやむを得ないことだと思います。
その際に、そういった予期せぬ予定が入って、その活動をした分、他の予定を調整することが大事だと思います。予期せぬものは、ある意味では「負荷」なので、その分、他の予定を減らしたり、延期したりすることが大切だと思います。「あれもこれもやろう」「せっかく入れた予定なんだから、全部やろう」と思って、やっていると、知らず知らずのうちにこころもからだも疲れがたまってゆき、それが軽躁状態、そして躁状態につながってゆくと考えます。
こころとあたまはしなやかに
私は、「しなやか」という言葉が好きです。「こころもあたまもしなやかに」ということを意識しています。イメージで言うと、コンクリートではなく、ゴムです。日々生活していると、疲れもあれば、いろいろストレスもあります。その際に、それは「自分に力が加わった状態」(入力)なので、コンクリートのように堅い自分ではなく、ゴムのように弾力がある自分のほうが良いのではないか、と思います。
私は、「強い自分であらねばならない」とは思いません。「強い自分」というのを意識すると、「弱い自分」というのと対の概念となってしまうからです。また、「強(つよ)がる自分」「無理をしてしまう自分」にもつながってしまうのではないかと思います。
私は、双極性障害と共に自分らしい充実した人生を生きていくうえで、「無理はしない」「がんばらない」「疲れたら休む」「周りの人からの声かけやアドバイスにはしっかり耳を傾けて、参考にして、自分を見つめ直す」などを大切にしています。
心身の疲れがたまってくると、上記のポイントを自分でも見失いがちになります。そういうときは、まず、しっかり休むことを心がけています。無理をして、活動を行ったりせずに。予定は取りやめたり、延期したりして。
しっかり休むと、こころもからだも充電=チャージされて回復してきます。そうして、回復してから活動を行ったほうが、結局は効率が良く、自分も気持ちよく活動できて、トータルに考えると自分にとってもプラスです。
最後に、私が双極性障害と共に生きるうえで大切にしているポイントです。
「無理しない」「疲れたら、ひと休み」「睡眠時間はしっかり取る」「がんばらない」「しなやかに」「自分の楽しみは大切にする。でも、欲張りすぎない」「予定はよく考えて入れる。優先順位をつける」
一度限りの人生、自分らしく充実した人生を送りたい。
そのために、双極性障害と共に生きて・・・共に生きるうえでの大切なポイントを押さえつつ、人生を充実させてゆきたい。
それには、工夫や折り合いをつけることも大切。
そんなことを思いながら、意識しながら、日々を生きています。
